日産 リーフ|災害時に力を発揮する“電気自動車の凄さ”とは(2019/10/08)

記事では、災害時に役に立つ電気自動車のことを書いていますが、もう少し突っ込みが足りなさそうに思うので書いておきます。
停電などの災害時に、実際リーフがどれだけ使えるのか気になる方も多いと思うが、一般家庭での1日辺りの使用電力を12kWhとした場合、日産の発表ではリーフeプラスのバッテリー容量は約4日分に相当するという。
1日あたりの使用電力は、家の造りや家族構成、季節によっても変わるので一概には言えませんが、うちでは10kWhを切る過ごしやすい月もあれば、冬場20kWhを越える月もあります。ですから、リーフeプラスのバッテリー容量62kWhであれば、1日に12kWhとした場合、単純計算で4日以上電気を使うことができます。

しかし、ことは災害時に停電をした状況で使うことが前提になっているとすれば、千葉県の例を見るまでもなく大規模な停電では、復旧する見込みが全く立たないのが普通ですから、いつも通りの生活をするのではなく、節電に努め1日の使用量をできるだけ少なくして、少しでも長持ちさせることが賢明でしょう。

記事にあるように「家族全員のスマホを充電したり、夜間に必要最小限の明かり」をとるだけであれば、スマホ充電器の消費電力は機器により違いますが5Wから10W、LED電球であれば10Wあれば明るい物があります。スマホの充電に2時間かけたとすると20Wh、家族4人分で80Whです。このLED電球を5時間つけると50Whほどですからスマホの充電と明かり一つだけなら、リーフの62kWhもあれば、約477回繰り返すことができます。

実際には、他の家電にも電気を使いますし、困っている方のスマホを充電することもあるでしょうから、それほどでもありませんが、使い方を工夫すれば、間違いなく「数日間賄える」どころかそれ以上に何日も電気をまかなうことができるでしょう。

もちろん、電気を使い切ってしまっては「ただの箱」ですから、電気が底をつく前に停電が解消したところへ移動して充電してくるか、自宅などに備えた太陽光パネルで充電することは必要です。この点、アウトランダーPHEVなどのガソリンで電気もおこすプラグインハイブリッド車は有利ですが、排気ガスやエンジン音が出る点では、電気自動車の方がクリーンで静かです。
IMG_47931
(画像:ミニキャブミーブ・トラックから電気を取り出しているMiEV power BOX)

据置型の「家庭用蓄電池」は様々な物が出ていますが、電気自動車と比べるとたいへん割高となっています。たとえば、パナソニック LJPB21A / LJB1156(5.6kWh) は、本体機器価格(税抜)が約182万円で補助金を差し引いても実質負担は約122万円となっています。これがもしリーフ40kWhグレード(約330万円)と同じだけの量を必要とすると単純計算で約871万円にもなりますから、電気自動車の電池はいかに安いかということがわかります。

記事には、「EVパワーコンディショナー(可搬型外部給電器)と呼ばれる業務用機器が大活躍」とありますが、これはニチコンから発売されている給電器Power Mover(65万円)のことです。オプションとして個人で購入するには高価な物ですが、命を預かる所やどうしても冷蔵庫などのモーター類に電気を必要とする施設にとっては決して高くはないものでしょう。
スクリーンショット 2019-09-09 14.27.22
(画像:nichicon のHPよりPower Mover の操作方法

給電器には、医療用機器にも使うことができるホンダのPower Exporter 9000(118万円)という物もあります。また、三菱からはMiEV power BOX(約16万円)というニチコン製のものが比較的に安く販売されています。

台風15号 千葉県大規模停電における日産自動車の支援について(2019/10/09)には、給電器としてリーフto100V(約33万円)が掲載されていますが、ホームページ上には品切れとあります。

厚木市と日産自動車、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結(2019/10/10)

三菱自動車、岡山県・倉敷市・総社市と災害時協力協定を締結(2019/10/04)

電気自動車で災害対策 3(2019/09/22)